進化発生ゲノミクス研究グループの鈴木誠助教、荻野肇教授は、大阪大学大学院歯学研究科 大学院生の辻本貴行さん(博士課程)、黒坂寛准教授、山城隆教授、未診断疾患イニシアチブ(IRUD)らの研究グループとともに、希少疾患であるBWCFF 症候群において、アクチン分子が上皮細胞において異常な動態を示す事が原因で口唇口蓋裂を引き起こす可能性があることを解明しました。

本研究の成果は、BWCFF 症候群のさらなる病態解明や、関連疾患の診断および治療法の開発に貢献するものです。 また希少未診断疾患の診断、原因究明は本研究の様な多分野融合型研究が必須であり、今後の希少疾患研究のロールモデルとなる事が期待されます。特に培養細胞やアフリカツメガエルを用いた効率的な疾患メカニズムの解明は、希少疾患患者や国の医療費負担や研究費の軽減に貢献する事が期待されます。

広島大学プレスリリース記事: https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/86737

Tsujimoto T, Ou Y, Suzuki M, Murata Y, Inubushi T, Nagata M, Ishihara Y, Yonei A, Miyashita Y, Asano Y, Sakai N, Sakata Y, Ogino H, Yamashiro T, Kurosaka H. Compromised actin dynamics underlie the orofacial cleft in Baraitser-Winter Cerebrofrontofacial syndrome with a variant in ACTB. Hum Mol Genet. 2024 Sep 13:ddae133. doi: 10.1093/hmg/ddae133. Epub ahead of print. PMID: 39271101.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39271101/